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大切な子どもが一日の大半を過ごす保育園。
少しでも子どもに利益となる保育園に入園させたいですよね。
今回は保育園選びに悩んである方に向け、保育園を選ぶ時のポイントを現役の保育士がまとめていきます。
子ども人格や人間性が構築されていく大切な時期に何を提供するべきか?
この記事が保育園選びに迷ってあるママさんの参考になりますように♪
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目次
保育園の教育内容に注目する前に
保育園の理念・方針をしっかりと把握しましょう
園の理念や方針によって保育園でどう過ごすかは大きく変わってきます。
この園の理念・方針によって現場で働く保育士の雰囲気も変わります。
厚生労働省が定めている保育所保育指針や文部科学省が定めている幼稚園教育要領により大まかな保育・教育方針は定められていますが、入園が決定した園によって取り組んでいく内容は様々です。
園を選択していく段階でしっかり理念・方針を理解し、保護者の方が抱いている想いに沿った保育をしてくれる園に入園していきたいですね。
園の理念や方針によって取り入れる教育的な取り組みも大きく変わってきます。
まずは保育園の理念・方針をしっかりと理解し、園側がどのような子どもを育てていきたいと思っているのかを理解しましょう。
保育園で取り組む教育内容を知ろう
園が力を入れている活動は様々ありますよね。
その活動の一つ一つが園のセールスポイントになっていることはまぎれもない事実です。
園で取り組まれている活動のすべてが、子どもにとって利益となるものばかりですが、なぜその活動を取り入れているのか、各活動の目的やねらいを交えながらいくつか紹介していきたいと思います。
保育園での教育内容の種類やねらい
<立腰教育>
読んで字のごとく、腰骨を立てる、真っすぐ伸ばすということです。
腰骨を立てることで姿勢が良くなりリラックス効果や集中力が増す、内臓の働きが活発になり健康的に過ごせるといった効果があります。
腰骨を立てることで心身の整頓を行うと考えるとわかりやすいでしょう。
立腰によってもたらされる子どもにとっての利益はこちらをチェック↓
<体育教室(体操、スイミング、サッカーなど)>
取り組む競技や内容によって子どもたちが受ける影響は異なってくるかもしれませんが、どの体育活動にも共通していえることは子どもの体にあふれるエネルギーを存分に消費し、全身を心地よく刺激し子どもの体の総合的な発達を促すということでしょう。
体を存分に動かすことによって子どものストレスの解消にも繋がったり、自分の体を動かす体験を何度も繰り返したりすることで、自身の体をコントロールする力が身に付き、自然と危険から自分の体を守ることが出来るようになっていくでしょう。
また、「できた!」と喜びを実感する事で子どもの意欲や主体性をも育む事が期待されます。
<英語教育>
言語の習得にはある刺激が与えられたとき,その効果が最もよく現れる時期、効果の上がる時期があり、これを臨界期といいます。
小さい頃に英語にふれることで、大人以上の学習スピードで理解し、英語を習得することが期待されます。
小さい頃に英語にふれた子どもは英語の音を聞き取る力がつくと言われています。
そのため臨界期と呼ばれる時期に英語にふれるという事は、大人になってから学ぶよりもスムーズであると言えるでしょう。
しかし、臨界期は様々な説があり、鵜呑みにすることは注意が必要です。
<漢字教育>
漢字というと難しいイメージがありますが、子どもたちからすると平仮名よりも漢字の方が理解しやすいものなのです。
例として「裏庭には二羽庭には二羽鶏がいる」という文章を平仮名で書くと、「うらにわにはにわにわにはにわにわとりがいる」となります。
平仮名だけでは意味を理解するのに時間がかかりますが、漢字を用いることで理解しやすいですよね。
子どもの機械的記銘(丸暗記能力)は0歳~3歳をピークに7歳~8歳までが最も高いため、言葉の教育にはこの時期が最も適していると言われています。
この時期に機械的記銘をたくさん経験し、脳を刺激することで8歳ぐらいから伸びてくる論理的銘記(理屈で物事を理解する能力)の習得に差がつくと言われています。
<音楽教室>
子どもの頃から音楽にふれる機会を多くもち、音楽を通して子どもの感性を育てていく事を目的としています。
4歳から5歳にかけ、音を聴きとる力や記憶する力がどんどん発達し、豊かな感情や感受性も伸びてくると言われています。
音楽を通して脳を刺激し、子どもの創造力の基礎を育んでいきます。
<仏教保育>
仏教保育とは、その名の通り、仏教の考えをベースに仏教精神を育てる保育で、子どもの「生命を大切にする」「仲間を大切にする」「善い行いをする」という心を育てていきます。
与えられた物に感謝できるというのは、大人でも難しいので、幼少期にこの道徳心を養えるのは大きなメリットではないでしょうか。
倫理的なお話を聞く機会も多いので、宗教の基本的な知識や、行事を通して文化に触れて幅広い教養をもつチャンスに恵まれているのではないでしょうか。
<食育>
一年を通して園の菜園でトマト、なす、ピーマン、きゅうりなどの野菜の栽培を行ったりします。
苗を植えたり、収穫まで子どもたちが行い収穫した野菜は給食で利用したりし、豊かな感性や情感、自然の生命の尊さ、そして思いやりの心を育むことを目的としています。
食事という場において誰かと心を交わし情緒の成長や安定性を育てることも食育の目的の一つとしてあげられるでしょう。
このほかにも園では様々な活動が取り入れられているでしょう。
保育をするにあたってどのような部分に力を入れて子どもと関わってくれるのか、そこをしっかり理解することが園を知ることにも繋がってくることでしょう。
保育園の教育内容と同じくらい重要視すること
保育園で働く保育士さんの姿
どんなに園の方針や理念、取り入れている活動が素晴らしくても、その想いや意義が現場の保育者に伝わっていないと意味がありません。
人を育てるのは人です。
大切な子どもを預ける以上、子どもの事を一番に考え、寄り添ってくれる保育者に預けたいですよね。
そこで、園の見学時などの短い時間の中で少しでも保育者の事を少しでも知るために見ておきたいポイントを紹介します。
- 保育者が目を見て挨拶ができているか。
- 子ども達への保育者の声の掛け方。
- 保育者間のコミュニケーションの量
- 保育室の環境整備ができているか。
①目を見て挨拶ができるか
これは保育者としてというよりも人として大事なポイントですね。
基本的な事かも知れませんが、ふとした瞬間に人の素の部分が見えたりしますよね。
基本的な事を無意識の中で出来る人というのは日常的に取り組めている証拠です。
また、あまり関りがない保育者にも積極的にコミュニケーションを図ってみて下さい。
コミュニケーションの中で少しずつ保育者の人柄や人間性を知ることが出来るようになってくるでしょう。
第一印象で相手にいい印象を与えることの重要さを意識できる人は日常の中でも相手が快の感情を受ける行動を心掛けている人が多いです。
相手の立場になって物事を考えるという事は子どもへの共感性の観点からも保育者にとって大事な要素でしょう。
②声のかけ方に注目
子どもへの声の掛け方はもちろんですが、保育者間でコミュニケーションをとっているときの声色にも注目してみましょう。
子どもを含む、周りへの声のかけ方によって、その場の雰囲気は大きく変わります。
主に活動が盛り込まれる午前中(10時過ぎ)の時間帯に保育者が子どもたちにどう声をかけているかで普段の様子が垣間見えると思います。
せかせかとした雰囲気で子どもたちに声をかけていないか?威圧的に声をかけていないか?
せかせかとした雰囲気や威圧的な雰囲気というのは余裕がないときによく見られます。
大事な子どもと関わるときには、余裕をもって子どもたちに関わってほしいものです。
声の掛け方ひとつでその場の雰囲気はがらりと変わってきますからね。
③保育者間のコミュニケーションの多さ
子育ては一人ではできません。
複数の子ども達がいる保育園では尚更です。
保育者間でしっかりとコミュニケーションをとり、連携を図っているか。
特に未満児クラスではこの保育者間でのコミュニケーションの多さは大切です。
このコミュニケーションの量によって保育の質が変わるといっても過言ではありません。
④保育室の環境整備ができているか
子ども達が過ごしていく保育室に道具が乱雑に置かれていないか、起きっぱなしになっていないか?
ほこりやゴミが溜まっていないかなど、保育室の環境を整えるのも保育者です。
子どもだけではなく、周りの環境にも手が行き届く保育者は余裕をもって保育に臨めていることが多いです。
⑤子どもたちの姿を見てみよう
”子は親の鏡”という諺がありますよね。まさしくその諺は園の中でも当てはまることです。
保育者の普段からの関わり方が子どもたちの姿として現れます。
集中する活動の時は別ですが、活動以外のちょっとした時間などに子どもたちの話し声や表情を見てみましょう。
子どもたちの雰囲気に大きく影響を与えているのは保育者です。
そのことを意識して見ることで保育者の普段のかかわり方が見えてくると思います。
保育園の行事が派手過ぎないか?
保育園で行われている行事が派手過ぎてはいないか。
また、1カ月あたりの行事の回数にも着目しましょう。
行事が多いと現場の保育者の労力が行事にも注がれるという事になります。
行事の数や種類が多すぎ、保育にかける時間が割かれてしまうのであれば本末転倒。
1番大切にしなければならないのは普段の保育の質です。
保育園のHP、ブログなどでのアピールが多い
自己アピールが多すぎるのも注意が必要。
「自園に入園すればこのような事が出来るようになります」といった謳い文句が目立っているという事は個性の尊重ができていないという事にも繋がってきます。
「〇歳で〇〇が出来るようになります。」
「〇〇をすれば成長します。」
といった決めつけが含まれてる場合があります。
子どもの成長には様々な環境が関与してきます。
子どもの成長も人それぞれ。
この決めつけがされている時点で保育の専門性は欠けてしまっているのではないでしょうか。
子どもの成長を促すために有益な活動であっても、その活動が本当に子どもに適性な物でなければ、子どもの成長にも差が生じてきます。
子どもにうまく適すればこの謳い文句の通りになると思うのですが、適さない子も必ずいます。
そのような子に対して保育者から「お家でもしっかり見てあげて下さい」といったプレッシャーを掛けられてしまう事も。
保育園の給食の品数・量が乏しい
人が命を保っていくために欠かせない食事。
この食事が疎かになってしまう事が保育園での生活の中であってはなりません。
毎日行う食事だからこそ、給食の様子をチェックすることも大切です。
可能であれば、保育園見学の際、給食の様子をチェックすることをおすすめします。
保育園の求人案内が常に出ている
保育園の求人案内が常に出ているという事は、保育園から人が離れてしまっている証拠。
園で働く保育者や職員が少ないと一人あたりの負担が増え、余裕がなくなります。
園で働いている職員の働きづらさが生じていることを表しているのではないでしょうか。
現場の職員が働きづらさを感じている園で良い保育ができるとは・・思えませんよね。
保育園の求人案合から保育園の内情が見えてくることもあります。
まとめ
大切なお子さんが通う保育園を選ぶ時には、
- 保育園の理念・教育的内容に着目。
- 働いている現場の職員の様子・子どもの様子に着目。
- 保育園内の環境、保育園を取り巻く環境に着目。
という事が大切だと感じます。
冒頭でも述べているように人を育てるのは人です。
実際に保育園の見学を行い、自分の目で見た情報を頼りに入園する園を決めていきましょう。
すべての子ども、保護者にとって園の存在が少しでも心のより所になることを願っています。
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